コラム

和食の文化と和食器、洋食器の違い

和食器と洋食器って実際のところ何がどう違うのか気になったことはありませんか?

戦後、日本に欧米の文化が入ってきてから世界の文化を上手く取り入れることが得意な日本人はこぞって洋食器を使うことが多くなってきました。今でも各ご家庭には洋食器の方が多い、ということの方が多いのではないでしょうか。

ただ近年は日本食の繊細さや健康面、そして第6の味覚である旨味が日本料理の「だし」に多く含まれることが分かり、世界だけでなく日本人も改めて日本食の素晴らしさに気づき始めていますね。

和食器と洋食器の違いは、そのような日本料理の世界でも珍しい食文化や日本の職人の心が形成してきた素晴らしいこだわりが垣間見えます。
本日は日本料理の独特の文化とともに和食器と洋食器の違いに関して紹介したいと思います。

食文化の違いが生んだ和食器と洋食器の違いとは?

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和食器と洋食器の違いを語る上でまずは、世界でも珍しい日本料理の特徴を話さないといけません。

現時点でパッと思いつくことはありますか?
思いつくあなたは海外旅行が好き?かもしれませんね。

和食の文化で決定的に違うのはお皿を持って食べるということ。小さい時からお茶碗や汁椀をちゃんと持って食べるということを習慣づけられますよね。私達日本人は当たり前としている食器を持って食べるという文化は実は世界的に見て大変めずらしいものなんです。

日本だけと言っても過言ではありません。

この独特の文化が影響し、和食器は世界で稀に見る独自の進化を遂げているんです。

では洋食器などと比べて具体的にどういうところに違いが出てくるのでしょうか。

①材質が違う

まず最初に挙げられるのが「材質の違い」ですね。和食器は「陶器(とうき)」で作られていることが多く、逆に洋食器は「磁器(じき)」で作られています。

両方とも焼き物という点では同じなのですが、主に違うのは原材料です。陶器は「粘土」を原材料に使っており、磁器は陶石と呼ばれる「石の粉」と「粘土」を合わせたものを原材料にしています。

「陶器」と「磁器」の詳しい違いは実は全くの別物?陶器と磁器の違いとは?の記事で取り上げておりますので、興味のある方は是非ご覧ください。

和食器は手に持つため、独特の質感を感じられる土で作られている「陶器」が多いのです。「陶器」は手に持った時に温かみが感じられますよね。

また洋食器はナイフとフォークで食べる文化ですので、器が傷つきにくい磁器が使われているという面もあります。

②重さが違う

和食器と洋食器と比べるとどちらが重いでしょうか?

答えは簡単ですが、手に持つということから疲れないように和食器は洋食器に比べ軽く作られています。洋食器はどちらかと言うと重厚感があるイメージですよね。

重さだけでなく、和食器は口をつけることもあり、口触りの良さも考えられて作られているんです。職人のこだわりが感じられますよね。

③揃え方が違う

小さい時から自分用のお茶碗ってありましたよね?
自分のお気に入りのお茶碗だと毎日の食事も嬉しさや楽しさが増しませんか?

この文化も欧米では非常に珍しいものです。それは洋食器はセットで揃えておもてなしするパターンが多いからですね。自分用のお皿という考えはあまりありません。セットで統一感があって欧米の食文化も素敵ですね。

逆に和食器の場合は、セットで綺麗に揃える必要はなく、不揃いであることでさまざまな器の表情を楽しむ、といった趣があります。自分が好きなお茶碗、料理によって異なるお皿を使うことで、様々な要素を上手く取り入れ一度に楽しむといった日本の良さも関係しているのかも知れませんね。


いかがでしたでしょうか。
和食の独特の文化から和食器と洋食器の違いについて興味を持って頂けたら嬉しいかぎりです。

また、どちらが優れている、とかどちら良い、ということでは全くありません。
その土地の文化によって食器のあり方が変わってくるという「おもしろさ」が伝われば良いな、と思って書かせていただきました。

みなさんの毎日の食卓がもっと素敵なものになりますように。

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