お皿の雑学

大根役者とは?言葉の意味や由来を調べてみた

「あの俳優さんは大根役者だよねぇ。」なんて会話を耳にしたことはありませんか?新作のドラマや映画が始まると耳にしがちなこの「大根役者」という言葉。いったいどんな意味なのでしょうか?また、なぜニンジンやゴボウではなく大根なのか?
今回はそんな「大根役者」の意味や由来、類義語・対義語、さらには英語での言い方など、詳しく解説していきます。

大根役者とは?どんな意味?

大根役者の意味について

さて、導入の文章にある「あの俳優さんは大根役者だよねぇ。」というセリフ。
あまりポジティブなイメージのない言葉ですが、この俳優さんは褒められているのでしょうか?

改めて、大根役者とは…

芸のへたな役者をあざけって言う語。(広辞苑第6版)

広辞苑にはこのように記載がありました。「あざけって」とは「バカにして笑う」という意味です。
やはりあまり良い意味ではないようですね。日常的に使うのは控えたいところです。

なぜ大根なのか?きっかけは江戸時代にあり?

大根

大根役者という言葉が誕生したキッカケ

時は江戸時代。日本の民衆演劇として親しまれる歌舞伎で、舞台上の俳優に向かって悪態をつく場面で使用された言葉こそ、「大根役者」なのです。現在では歌舞伎にかぎらず、上手でない演技をする人に対して使われていますね。
ちなみに当時はただ「大根」と呼ばれていました。野菜の大根と区別するために「役者」が後からついてきたようです。

なぜ「大根」なのか?

ここまで大根役者の意味や誕生について解説してきました。では何故「大根」なのでしょうか?解説していきます。
といっても大根役者の由来に関しては様々な説があって、ハッキリしていません。有力な説をいくつか紹介します。

  • 大根は「食あたり」しないから
大根の煮物

大根は消化によく、実に様々な料理に使われています。そんな大根を食べて「食あたり」などは滅多に起こらないことでしょう。
そして 民衆から芝居を評価され、人気が出ることを「あたる」と言います。人気の出ない、「あたらない」役者と食あたりがない=「あたらない」大根を重ねて言ったとする説です。

  • 「大根おろし」から
大根おろし

ある役者をその配役から外すことを「おろす」と言いますよね。この「おろす」という言葉が、大根おろしを想像させたのでしょうか。ともに「おろされる」存在である下手な役者と大根。厳しい演劇界の裏側が伺えますね…

  • 大根は白いから
大根

大根の美しい白さも、大根役者と言われるようになった理由かもしれません。単純に「素人(しろうと)」の「しろ」という音にかけたとする説のほかに、下手な役者が場を「しらけさせる」の「しら」にかけたとする説も有力です。
また、演技の下手な役者ほど白粉(おしろい)をたくさん塗ってごまかそうとするイメージから、大根のように白い顔をした役者=下手な役者と捉えられたという説も。

有力な説をいくつか紹介しましたが、どの説もかなり皮肉が効いていますね。

大根役者の類義語・対義語は?

疑問

類義語

大根
元々は大根役者ではなくこっちが使われていたんだとか。野菜の大根とはっきり区別するために「役者」がついて今に至ります。

田舎役者
田舎で行われる素人の演劇を田舎芝居といい、そこに出演している素人を田舎役者と言います。つまり、素人のように下手ということですね。

三文役者
サンモンヤクシャと読みます。「文」とは江戸時代の通貨単位です。「三文」とは非常に価値が低いことを意味しており、その程度の価値しかない役者=演技の下手な役者というわけです。

緞帳役者
ドンチョウヤクシャと読みます。「緞帳」とは舞台と客席を区切る幕の一種です。江戸時代に条件付きで行われていた格式の低い小芝居のことを「緞帳芝居」といい、そこに出演した役者を緞帳役者といいます。つまり大舞台に立てない役者=演技の下手な役者というわけです。

対義語

千両役者
先ほど「文」という江戸時代の通貨単位が出てきましたが、「両」も同様に江戸時代の通貨単位です。一般に「文」よりも「両」の方が価値が高いとされています。つまり「千両」とは非常に価値が高いことを意味しており、それほどの価値ある役者=演技力の優れた役者というわけです。演技力を褒める際はぜひこちらの言葉を使ってみましょう。

英語だと「大根役者」ならぬ「ハム役者」?

英語で大根役者とはなんと言うのでしょう。
単に「芝居の下手な役者」と言いたいのであれば、bad actor「ダメな役者」lousy actor「ヒドイ役者」で十分伝わります。
意味だけでなく、「大根役者」の持つ独特な言い回しなども考慮するのであれば、ham actorが一番近いでしょう。このhamは食材のハム…ではなく、正確にはシェイクスピアの名作「Hamlet(ハムレット)」が由来のようです。
下手な役者ほどHamletをやりたがる、Hamletの芝居は下手な役者でもある程度成功できるから、などの理由だそうです。こちらも大根役者に負けず劣らずな皮肉っぷりですね。

例文
He’s such a ham actor. I am not going to watch that movie again.
「彼ってホントに大根役者だよね。二度とあの映画は 観たくない。」

大根役者以外に「大根」を使ったことわざを紹介

大根どきの医者いらず
大根の収穫時期になるとみんなが健康になり、医者がいらなくなるという意味です。
古くより大根は体に良い食材とされてきた証拠ですね。

大根を正宗で切る
「正宗」というのは鎌倉時代の偉い刀鍛冶が作った名刀のことです。たかが大根を切るために名刀を使うことから転じて、大げさなことをすること、また才能のある人につまらない仕事をさせることの例えとして使われます。

まとめ

大根役者の意味や由来などを中心に解説してきました。
大根役者とは、演技の上手くない人をバカにする意味の言葉として江戸時代以降に定着した言葉でした。

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