以前、「江戸美人のおしゃれ事情」をご紹介しました。
江戸のおしゃれは女性だけ?
いえいえ、そんなことはありません。
男の人もおしゃれを楽しんでいたのです。
そこで今回は、江戸時代の男性のファッションやこだわりについて
見ていきたいと思います!
シンプルに、カッコよく。
江戸時代の人々の生活文化について、よく耳にする「粋」。では彼らの「粋」とは、実際どんなものだったのでしょうか?
「粋」は「野暮」の反対の意味。すっきりと洗練されていて、垢抜けた様子を指します。これは服装だけに限らず振る舞いや、態度、教養など内面を評価する際にも使われました。
基本的にシンプルな中に、分かる人だけに伝わるこだわりを混ぜる。そんなファッションや気性が、「粋」なのです。
ルールに負けない江戸っ子魂!
江戸美人の記事でも触れましたが、江戸幕府は倹約を人々に勧めました。お触書によって食べ物、仕事、さらには服装にまで制限がかかったのです。町民は、衣服の色を茶、藍、鼠の三色に限られ、武士の正装、裃(かみしも)姿も派手な柄が禁じられる始末。
しかしここでおしゃれを諦めたら、「粋な江戸っ子」の名が廃ります!渋い色しか身につけられない町民は色の濃淡や彩度に違いを作っておしゃれを楽しみました。この時職人たちが作った無数の色は「四十八茶百鼠」と呼ばれて流行し江戸を代表する色彩として知られています。
一方、どうしても柄を身に付けたい武士の皆さん。「派手な柄がダメなら」と柄を小〜さくして編み出したのが「江戸小紋」。遠くから見れば無地だけど、近くで見るとその武家特有の模様が…なんてまさに「粋」!
窮屈に思える倹約生活も、「粋」文化の一部にしてしまう江戸っ子に、脱帽です!
江戸の男性も「美容男子」!?
最近では女性だけでなく、男性も美容に気を使う方が増えていますよね。ですが、江戸男子の美へのこだわりも侮れませんよ!
というのも、身だしなみを整えるのは、武士にとっては最低限のマナーだったのだそう。いつどこで、どんな人に会ったとしても恥をかくことがないように、「粋」な男性たちは身なりに気を遣っていたんですね。
毎朝の行水(今でいうシャワー)はもちろん、髪を整え香りをつけ、さらに爪の長さまで気にしていたのだとか。
また、「髭」にも流行があったようです。その時のトレンドに合わせて付け髭をしてみたり、抜いたり、剃ったり…「粋」でいるための努力を怠ることはありませんでした。
おわりに
いかがでしたか?
江戸男子のこだわりに感心した方も多いのではないでしょうか。
平成女子の私も、江戸男子の美意識には驚くばかり…
私も日本人として「粋」な女性を目指したいものです!