日本の冬ならではの文化、皆さんは何を思い浮かべますか?
日本の伝統的な暖房器具、囲炉裏(いろり)もそのひとつ。
最近ではめったに見かけませんが、古くから日本の冬を支えてきた存在です。
今回はもっと身近に感じて欲しい、囲炉裏のお話です。
色んな機能を併せ持つスグレモノ!
そもそも囲炉裏とは、具体的にどんなものなのでしょう?
四角にくりぬいた床に、木の枠組みを作って灰で埋め、そこに薪(まき)や木炭で火を起こすことで暖をとる、というのが基本的な役割です。古くは竪穴式住居の時代から使用され、時代とともに変化する住居や生活様式に合わせて発展してきました。
昔話の絵本にも、囲炉裏で煮炊きをし、団らんする家族が登場しますよね。そして電気のない時代には照明の役割も担い、火種としても活躍。
このように囲炉裏は、調理から食事、そして団らんまで楽しめる、オールマイティーな空間を提供してきたのです。
囲炉裏ルール
家族の団らんの場所、囲炉裏にはちょっとおもしろいルールがあるんです。現代も上座・下座など、伝統的なルールに気を使いますよね。それと同じことで、囲炉裏には座る場所に決まりがありました。
土間から向かって正面の席はその家の主人が座る、ちょっとエライ席。その横は長男、それ以外の子供は手前に座ったんだそうです。
こうした細かいルールは囲炉裏の形や地域、家族によって様々ですが、座る位置にルールがあるのが一般的なのでした。
囲炉裏で食べる料理がおいしそう!
私たちの冬を支える鍋料理も、もともとは囲炉裏を囲むことで誕生したもの!
囲炉裏がなかったら、お鍋を楽しめなかったかもしれないなんて、驚きですよね。「すいとん」も、囲炉裏で楽しめる料理のひとつ。シンプルな汁物を調理するのに、囲炉裏はちょうどよかったのです。
あとは、魚の丸焼きをしたり、味噌田楽(でんがく)もイメージしやすいですよね。
このように囲炉裏は、日本の食文化の発展にも一役買っていたのです!
現代でも囲炉裏を楽しめる!
すっかり囲炉裏に魅了されたところで、最後に現代でも囲炉裏を楽しむ方法をご紹介します。
最近では、温泉のあとに囲炉裏で食事や団らんを楽しめる宿もあるようです。各地で様々な宿泊プランが提供されていますから、注目してみてください。
また、自宅でも囲炉裏を楽しみたいという方には、現代の住宅スタイルに適した新しい囲炉裏が提案されています。
素敵な囲炉裏生活、ご自分にあった方法で、ぜひ体験してみてくださいね!