有名なボードゲームのひとつである将棋。
ルールがやや複雑なのと非常に頭を使うゲームなので難しいと感じるひとも多いかもしれません。
でも、一度はまってしまうととても面白いものです。
それに、頭の体操になるのでただのネットゲームよりはずっとためになりますよ。
全ての元はひとつ?
出典:segawa-challenge.at.webry.info
将棋の発祥を断定することはできませんが、有力な説では古代インドのチャトランガというボードゲームの一種が起源であるというものです。
チャトランガは将棋以外にも、世界中で遊ばれているチェス、朝鮮半島のチャンギ、タイのマークルック、中国のシャンチーなどといった様々なボードゲームの元となったとされています。
なので、これが元であるボードゲームは大体類似点があります。
チャトランガでは馬、象、車、歩兵、王の5種類の駒を使います。将棋よりだいぶ少ないですが動きは似ています。
そして、とった駒は自分のものとして使えます。これは将棋と同じ部分です。
昔、戦争好きの王に戦をやめさせるため高僧が戦争を模したこのゲームを作って献上したのが始まりだという逸話もあります。
チャトランガは今でもインドに残っているそうですが、イギリスの植民地支配を受けていた頃に禁止されていたため、数はとても少ないそうです。
日本の将棋は6〜7世紀頃から日本に伝わったとされています。
世界に普及しているボードゲームの中で、日本の将棋だけが唯一取った駒を使えるので、囲碁と並んで最も複雑で高度なゲームだと言われています。
動物戦士たちと共に
将棋はチャトランガより駒の種類がありますね。
ですが、ここで説明しているのは一般的に言われる「将棋」、本将棋のことです。
日本には本将棋以外にも例えば大将棋、中将棋、泰将棋、天竺大将棋などがあります。
そして、それらの将棋に使われる駒には本将棋とは違うユニークなものがあります。
本将棋で使われる駒は、王将(玉将)、飛車、角行、金将、銀将、桂馬、香車、歩です。
それに対して中将棋は21種類、大将棋は29種類、天竺大将棋は36種類と書ききれないくらいたくさんあります。
その中でも多いのが動物の駒です。
- 酔象
- 酔った象とは見てみたいですね。危険なような気もしますが。
- 羊兵
- 羊の兵隊です。斜め前にいくらでも動けるそうです。意外と強いですね。
- 熊兵
- 羊兵と似た駒ですが、斜め前に加えて前に何マスでも、そして後ろ1マスと横2マス動けるそうです。熊は羊より強いからでしょうか。
- 犬
- 随分シンプルな名前です。手抜きではないかと疑いたくなります。動ける範囲は狭く、歩兵と似たような扱いのようです。なぜ犬だけ・・・。
- 盲虎
- 虎は強そうですが動けるのは前以外の全方位1マスです。目が見えないから前に進めないということなのか。
- 飛猫
- その名の通り他の駒を飛び越えて進むことができます。猫の跳躍力はすごいですからね。
- 悪狼
- 怖そうな名前ですが動ける範囲は狭いです。狼は悪役が多いですね。赤ずきん然りピノキオ然り。実際は可愛いんですけどね。
本将棋での動物の駒と言ったら桂馬くらいですが、いろいろな動物が出てくると意味を考えるのも楽しいですね。
ちなみに上記の写真は天竺大将棋の初期配置図です!
右脳と左脳
将棋はとても頭を使うゲームです。
真剣勝負をした後はフラフラになっていることもあります。
それほど体力も知力も消耗するのです。
ところで、対局中は右脳と左脳どちらを多く使うのでしょうか。
個人差がありますが、プロほど右脳をよく使っている人が多いそうです。
もちろん左脳も必要ではありますが、プロの棋士の中には右脳を働かせるために指すときだけ左手を使う人もいます。
急に劇的な変化がでることはないでしょうが、将棋で行き詰まったら左手で指してみると新しい手が浮かぶこともあるかもしれませんね。
終わりに
なんだか本当に複雑でしたが、本将棋以外の将棋を見た後本将棋をやってみるととてもすっきりして見えて、これならまだできそうだと思えてきます。
将棋をすることで頭が良くなるとは言い切れませんが、少なくとも悪い影響はなさそうです。
一人で指す「詰将棋」というものもあるので、暇つぶしにもなりますよ。