真っ白な雪の中に優しく灯る光。2月は雪まつり、そしてかまくらのシーズンです。
雪が降ると電車は止まるし路面は凍結して滑るし憂鬱、雪なんて嫌いと思っている方も、体験すれば考えが変わるかもしれませんよ。
かまくらは神様のために
かまくらは雪で作った家です。発祥の地など詳しいことは不明ですが、東北及び北陸地方など降雪地帯の行事です。
本来は雪室の中には祭壇を設け、水神様を祀ります。ですが、今は伝統色は薄れて単に雪の家を作って中で子どもたちがお餅を食べたりするような遊びに近くなっています。
かまくらが有名な秋田県横手市では約450年の歴史があると言われています。かまくらの語源は諸説あり、
- 竈に似ていることから転じた
- 水神様を祀る「神座(かむくら)」から
- 鎌倉大明神を祀ったから
などの説が有力です。
ちなみに、かまくらが有名になったのは意外にもドイツ人建築家ブルーノ・タウトのおかげだとか。
彼は「日本美の再発見」という本の中でかまくらの美しさを賞賛しました。
作ってみよう
せっかくなら、自分でかまくらを作ってみたくありませんか?かまくら作りはなかなか重労働ですが出来上がったときの達成感もひとしおですよ。
まず、雪はあまり水分を含んでいないものをおすすめします。そして、スコップなど掘るものを用意します。
地面にかまくらの底の大きさとなる円を描きます。次にその円の中に雪を積み、踏み固めながら重ねていきます。
入口となる場所に印をつけ、内側をくり抜くように掘っていきます。このとき、壁の厚さは30〜50センチくらいあるとかなり丈夫なかまくらになります。最後に、入り口を丸く滑らかに整えて完成です。
本格的なかまくらを作るのはちょっと・・・という方は、ミニかまくらはどうでしょう。小さなかまくらを作って中にキャンドルを入れるだけでもとてもきれいですよ。
海外のかまくら「イグルー」
かまくらが盛んに作られているのは日本だけではありません。カナダ北部の部族イヌイットが暮らすのはほぼ雪と氷しかない地域もあるため、移動しながら魚やアザラシ、海鳥などを獲って食べます。
一つの場所にずっといるわけではないのでその場で作る仮住まいが必要になります。
それがイヌイット版かまくらの「イグルー」です。イグルーはブロック型で、入り口・前室・通路・母屋というようになっていて、母屋に寒気が入ってきにくいように入り口から母屋までに距離があります。
また、吹雪が直接吹き込んで来ないように、入り口は通路と真っ直ぐではなく少し曲がるようにできています。
日本のかまくらとは違い中で実際に生活するためこのような工夫がなされているのです。
終わりに
雪は空気を多く含んでいるため断熱作用があります。冷たいもので暖かい家をつくるなんてすごい発想ですよね。
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