知花花織の歴史を年代別にかんたんに紹介
1701~1800年頃 - 琉球王朝時代、中国や南アジアとの交易が盛んに行われ、知花花織の起源が始まる。この時期に旧美里村(現沖縄市)周辺で花織が織られるようになった。
18世紀頃 - 花織が旧美里村の周辺で織られ始め、琉球王朝との関係で花織の技術が発展し始める。
1989年(平成元年) - 第一次、第二次世界大戦後に途絶えていた知花花織の技術が100年ぶりに復元され、行政の支援のもとで生産活動が再開される。
知花花織の歴史(詳細)
知花花織の歴史は、1701~1800年頃にさかのぼり、その起源ははっきりとしていませんが、18世紀頃には旧美里村(現在の沖縄市)周辺で織られ始めたと言われています。琉球王朝時代、沖縄は中国や南アジアと盛んに交易を行っており、花織のルーツは南アジアから伝わったと考えられています。知花花織は、琉球王朝が出来てからの時代の流れの中で花咲いた逸品であり、王府の貢布の対象となっていなかったため、自由な意匠で作られていました。
知花花織は祭事や奉納舞踊の晴れ着として地域の人々に愛され、旧暦の8月14日のンマハラシー(馬乗り競争・男の祭り)や、8月15日のウスデーク(臼太鼓・五穀豊穣を願う女性の祭り)などで活躍してきました。しかし、明治以降になると衰退し、第二次世界大戦で沖縄が壊滅的な被害を受けたことにより、その技術は一時途絶えました。
1989年(平成元年)には、沖縄の人々の尽力により知花花織は100年ぶりに復元され、行政の支援を受けながら着物だけでなくネクタイなどの小物も製作するなど意欲的に生産活動に取り組んでいます。このようにして、知花花織は一度は失われかけた技術が復活し、現在まで絶え間なく継承されているのです。