大阪唐木指物の歴史を年代別にかんたんに紹介
15世紀頃:唐木指物の技法が確立される。
桃山時代:原木の輸入が盛んになり、唐木を使用した茶棚、香炉台、座敷机などの製作が始まる。
江戸時代中期:現在のような唐木指物の産地が形成される。
江戸時代後期:大阪の薬師問屋が唐木を取り扱う事を許可され、紫檀、黒檀、花梨を使った高級家具の製作が盛んになる。大阪で唐木を扱う商人や職人が横堀川周辺に集まり、一大産地が形成される。
100年以上前:大阪発祥の伝統的工芸品である大阪唐木指物が100年以上の歴史を持つようになる。
大阪唐木指物の歴史(詳細)
大阪唐木指物は、桃山時代から原木が盛んに輸入され始めた伝統工芸品であり、100年以上の歴史を持っています。この工芸品の起源は15世紀頃に技法が確立されたと推察されており、江戸時代中期には現在のような産地が形成されました。江戸時代後期には、天下の台所と称された大阪で、唐木を取り扱う商人や職人が横堀川周辺に集まり、一大産地を形成しました。特に、薬師問屋が唐木の取り扱いを許可されたことで、紫檀、黒檀、花梨などの高級木材を使用した指物の技法で飾り棚、座敷机、花台などの高級家具の製作が盛んになりました。
茶道、華道、香道の発展と共に、その堅牢さと独特の色調が魅力的な唐木は、茶棚や香炉台、座敷机など様々な道具の製作に用いられるようになりました。江戸時代には、しゃれた調度品や身の回りを飾る最高のものとして多くの人々に愛されるようになり、釘を用いずに組手で組み立てられる技術や、素材を生かした漆仕上げによって深い趣をかもし出しています。仕上げには、刷り込み漆で仕上げてツヤを出す技法が用いられています。大阪唐木指物は、その高度な技術と伝統を受け継ぎながら、現在も多くの職人によって作り続けられています。