宮島細工

宮島細工の歴史~機能美に優れた天然の逸品~

宮島細工の歴史を年代別にかんたんに紹介

1790年:僧誓真が杓子の製作を始め、宮島細工の一部となる。
1800年:江戸時代末、僧の誓信が参拝客向けの土産物として杓子を製作。
1850年:ロクロ細工が小田権六宮島により伝えられ、様々な木工品が製作されるようになる。
1848年~1854年:嘉永年間にロクロ技術と彫刻技術が芸術の域に高められる。
江戸時代末期:甲州の波木井昇斎によって宮島彫が伝えられる。
明治時代末期:宮島細工が隆盛を極め、全国から職人が集まる。
1982年:日本の伝統工芸品として認定される(昭和57年)。 ​

宮島細工の歴史(詳細)

宮島細工の歴史は、江戸時代の終わりごろに遡り、鎌倉時代からの技術が基盤にあります。厳島神社建設のために招かれた宮大工や指物師によってもたらされた技術が、現在の宮島細工の源流です。この技術は嘉永年間(1848~1854年)にロクロ技術と彫刻技術として芸術的な域に高められました。

1790年頃、宮島在住の僧誓真が参拝客の土産物として杓子を製作し始め、これが宮島細工の一部となりました。杓子は琵琶を模した形で、その品質の良さで日本一の生産量を誇っています。また、1850年頃にはロクロ細工が小田権六宮島により伝えられ、菓子器や重弁当などが作られるようになりました。

宮島彫は江戸時代末期、甲州の波木井昇斎によって伝えられた技法で、盆や菓子器、衝立などに施される彫刻技術です。この技術の美しさは年を経るごとに風格を増しています。

明治時代末期には、宮島細工は隆盛を極め、全国から職人が技術を学びに宮島に集まりました。昭和57年(1982年)には、日本の伝統工芸品として認定されました。

宮島細工は、豊富な森林資源と、木材の集積地である廿日市に近いことが発展の要因となり、気品ある芸術品として宮島で生まれ、全国で愛され育まれています。

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