日本酒好きの方なら知っているだろう「獺祭」。このお酒は、山口県の片田舎にある旭酒造さんで作られている、純米大吟醸酒です。柔らかい口当たりと、ふわっと広がる甘み、そして残るのは華やかさ。
とても人気の高い日本酒ですよね。
実は今、この「獺祭」は日本だけでなく、海外でも人気があるんですよ。ご存じの方も多いかもしれませんね。今回は、そんな「獺祭」の海外での活躍ぶりについてご紹介します。
「獺祭」の魅力
精米歩合は二割三分
日本酒は作る過程で、お米を削ります。
お米の外側には、タンパク質やミネラルが多く含まれているため、この部分をあまり削らずに、日本酒を作ると、雑味が多くなってしまいます。白米のその原米に対する重量の割合を、「精米歩合」と言うのですが、「獺祭」は精米歩合は二割三分、つまり23パーセントなのです。
精米歩合が50パーセント以下だと、「大吟醸酒」という区分になるので、「獺祭」は、「大吟醸酒」の中でも、最高峰の精米歩合だと言えます。
お米の組織を壊さずに丁寧に精米すると、23パーセントの米を作るのには、96時間もかかります。蔵人さんたちのたくさんの苦労が窺いしれますね。
遠心分離機を日本で初めて導入
日本酒は最後の方の過程で、もろみと生酒を分けます。
通常のお酒は、袋などを機械で圧力をかけて搾る方法を採っているのですが、「獺祭」は、遠心分離の技術を使って、それらを分ける方法を採っています。
この方法は、一度にできる量も少なく、コストもかかりますが、その一方で、もろみ本来の甘みやふわっと香る華やかさを残すことができます。
「獺祭」が最高級のお酒を追求していることがよくわかります。
「sake」と言えば「獺祭」
「獺祭」を作っている旭酒造の社長、桜井さんは、「日本酒の中で一番ではなく、洋酒も含め数ある酒の中で、選ばれる酒を造っていきたい」と、世界を視野に入れた、最高級のお酒を作ることを目標にしていました。
今から、10年ほど前、日本での日本酒の消費量が減ってきたこともあり、桜井さんはついに、「獺祭」を海外進出させました。そして、この10年の間に、「獺祭」は、ニューヨーク、パリ、モナコ、ハワイ、香港などの飲食店へと展開しました。
和食のブームもあってか、日本酒の繊細な味わいも、海外の人に好評だったようです。ついには、海外では「sake」の代名詞としても「獺祭」が認識されているほど、有名なようです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
「獺祭」の魅力は伝わったでしょうか?
「最高級の日本酒」にこだわってできた「獺祭」。
これからも、世界中の人にたくさん飲んでもらえるといいですね!