みなさん、お正月には何を食べますか?
おせち料理?他には?
そう、お雑煮も食べますね。普段はあまり口にしないお餅が入っているからか、お雑煮ってついつい食べ過ぎてしまいますよね。
私も毎年、角餅の入ったすまし汁のお雑煮をたらふく食べています。
「あれ?私が食べているお雑煮は丸餅だよ」「え?僕の食べているお雑煮は白味噌仕立てだよ」そんな声がどこからか聞こえてきそうですね。
そうなんです、お雑煮って日本全国津々浦々存在はしているんですけど、餅の形から味付けから、そして具材に至るまで、それぞれ地域によって違いがあるんです。
今回は、そんな全国のいろいろなお雑煮についてご紹介したいと思います。自分の出身地以外のお雑煮ってどんなものがあるのか、わくわくしながら読んでみてください!
「角餅」or「丸餅」?
photo by : Bong Grit
お雑煮の餅は、もともとは全国「丸餅」共通でした。その理由は、丸という形が、望月や鏡を模したものと考えられるからとか、魂を象徴する形だからとか、諸説あります。しかし、現代、餅の形は、ざっくばらんに「東日本の角餅」「西日本の丸餅」に二分されています。この東日本と西日本の境界線は、岐阜県関ヶ原のあたりを境にすると捉えると分かりやすいかと思います。
冒頭に述べたように、私は「角餅派」なのですが、出身は愛知県なので、しっかり角餅エリアに入っています。この分類に準じていますね。
このように餅に形に違いが生じた理由は、様々な説あるようです。関東には多くの人がいたため、量産型に向いている角餅が食べられるようになったとか、寒冷な東北地方では、餅にひびが入りにくい角餅を食べるようになったとかが挙げられます。様々な理由が考えられておもしろいですね。
「すまし汁」or「味噌仕立て」or「???」
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お雑煮の味付けについてはどうでしょうか?
全国的に見てみると、「すまし汁」というのが多いようです。この記事を読んでくださっている読者の皆様も、頷いている方が多いのではないでしょうか。
しかし、懸命に首を横に振っている方もいらっしゃるでしょう。それもそのはず、お雑煮発祥の地、京都近辺は、「白味噌仕立て」。(ちなみに四国の二県、香川・徳島も京都と同じ。)それから、福井県近辺では、味噌は味噌でも「赤味噌仕立て」のお雑煮。
そして、驚くべきことに、「小豆汁」のお雑煮なんていうのもあるんです。そのようなお雑煮になじみのない私としては、「え?それっておしるこじゃないの?」なんて思ってしまいました。そんな「小豆汁」のお雑煮は、鳥取県・島根県辺りで食べられています。
このように見てみると、お雑煮の味付けには様々な種類があることが分かると思います。しかし、今まで挙げたのは、全国にあるお雑煮の味付けのほんの一例。その土地では、当たり前だと思っているお雑煮の味付けも、全国的に見たら意外にユニークだと思われるようなものもたくさん存在しているのも事実です。
皆さんの出身地のお雑煮は、どんな味付けですか?
以上、お雑煮の餅の形と、味付けについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
今回は、取り上げられなかったのですが、お雑煮に入れる具材も、全国各地で、本当にヴァリエーションに富んでいます。
お雑煮の奥深さ、わかっていただけたのではないでしょうか?
自分の出身地以外のお雑煮って、あまり食べる機会がないとは思いますが、とても興味深いですよね。来年は、「おいしそう!」と思った他地域のお雑煮を作ってみるのもアリかもしれませんね。
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