コラム

遠いようで近い、和紙を知る。

みなさんの家には和室がありますか?今は洋室だけの家も増えているようですね。住んでいる家にはなくても、両親や祖父母の家にはあったのではないでしょうか。和室に欠かせないのは障子や襖。障子は適度に光を通し、柔らかい明るさを部屋に届けています。襖を触ると独特のざらつき。和紙特有の触り心地です。触っているうちにうっかり穴を開けてしまったり・・・。

考えてみれば案外身近なものでしょう。和紙について、もっと知ってみませんか?

選ばれし産地たち

石州半紙

出典:japan-brand.jnto.go.jp

日本で和紙を製造している場所はたくさんあります。その中で、3つの産地の和紙がユネスコの無形文化遺産に登録されています。「石州半紙」(せきしゅうばんし)、「本美濃紙」、「細川紙」です。選ばれた和紙は他と何が違うのでしょうか。

原料

この3つはどれも原料に楮(こうぞ)を使っています。和紙の原料としては楮以外に、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)、麻、桑、竹など様々なものがあります。中でも楮は、繊維が長く強靭で、光沢があるため美しい和紙を作ることができるのです。楮は全て国産のものを使っています。他の産地では海外から輸入した安い楮を使っているところもありますが、海外産の楮は国産に比べて品質が劣り、紙にした時に油が残ってしまうという欠点があります。

薬品

普通白い紙を作るときは漂白剤を使って白くしますが、この和紙は漂白剤を使わずに作っています。そのため通常なら最初だけ白くて、年月が過ぎるにつれて黄ばんできます。しかし、薬品を使わずに作ったものは最初はあまり白くありませんが紫外線が当たることによってだんだん白さが増してきます。使い込むほどに白くなるなんて魅力的ですね。 

水質

原料を水で洗って汚れやゴミを落とす「川晒し」には、澄んだ水が不可欠です。それぞれの産地は水質が良く、年間を通して上質な和紙を作ることができます。

技法

和紙の漉きの方法には、機械漉きと手漉きがあります。手漉きには更に流し漉きと溜め漉きがあります。和紙の大半は流し漉きの手法をとられています。この方法で作ると、薄くて強度の高い和紙ができます。

和紙を使ったもの

紙鍋

和紙を使ったものはたくさんあります。有名なのは名刺、照明器具、折り紙などです。でも、実はもっと意外なものにも使われているんです。
例えば洋服やマフラーなどの服飾雑貨。繊維が絡み合ってできているので繊維の間に隙間があり、通気性や吸湿性が良いのが特長です。和紙でできた服はあまり目にしないかもしれませんが、意外と有名なメーカーから出ていたりするので気になったら調べてみてください。また、上で水に強いと書きましたがそれを活かしたものもあります。和紙の鍋が良い例です。

紙の鍋を火にかけたら燃えてしまいそうですが、そんなことはありません。紙が燃え始めるのは300度からですが、中に入っている水の沸点は100度なので温度はそれ以上上がらないからです。和紙の鍋の利点は見た目が美しいことと、紙が灰汁を吸ってくれるため灰汁取りが不要なことです。

終わりに

ただの高級な紙と思うなかれ。和紙にはそれだけの価値があるのです。日本国内だけでなく、オランダ人の画家レンブラントは版画に和紙を愛用していたそうです。外国人までも魅了する日本の和紙。1000年保つといわれているその魅力は、衰えることを知らないようですね。

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