皆さんは冬の冷えた室内でどんな格好をしていますか?ヒートテックを何枚も重ねてストーブをつけて・・・という人も多いのではないでしょうか。
しかしそんなに厚着をしなくても、日本の昔ながらの伝統着ならたったの一枚で厳しい冬の寒さを乗りこえられるんです。
目次
あなたは持ってる?日本の防寒着
寒い室内ではついつい暖房器具を付けがちですが、部屋の乾燥や電気代も心配なところ。そんなときに一枚羽織るだけであたたかくなれるのが日本の防寒着の最大のメリットです。
そんな日本の防寒着として有名なのが、はんてん・どてら・ちゃんちゃんこの3つの衣服です。いずれも羽織型で防寒用に綿入されたものが多くなっています。
はんてん(半纏)
はんてんは筒状の長袖で腰丈の衣服です。労務用と防寒用があり、防寒用のものには綿が入れられています。江戸時代に羽織の代用として庶民が愛用していたようで、羽織から変化したとも考えられているようです。
はんてんは漢字でかくと「半纏」。この名前は「半分の袖」という意味ではなく「一反の生地で二着作った」という意味だそうです。
普通のタイプから派生したはんてんもよく着用されています。
例えばねんねこばんてんは赤ちゃんをおんぶした上から羽織ることができる半纏で、赤ちゃんの身体が冷えてしまうのを避けます。亀の子ばんてんというのは子供用に作られた小さいはんてんのことです。
あなたも小さいときにはんてんにお世話になっていたかもしれませんね。
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どてら(褞袍)
どてらは漢字でかくと「褞袍」、普通の着物より少し大きいサイズの長丈の衣服です。
こちらも綿が入れられていて、上から帯を締めて着用します。帯を巻いているため保温性が高く、昔から湯上がりや室内用の防寒着として用いられてきました。
湯上がりに着られていたということで、最近でも温泉地近くの旅館では貸し出しているところもあるそうですよ。
どてらは関東での呼び方で、関西ではたんぜん(丹前)と言うそうです。
ちゃんちゃんこ
ちゃんちゃんこの最大の特徴は袖が無いことです。ベストのようで一見寒そうにも感じますが、胴体の部分をしっかりと温めてくれます。
現代では防寒のために着用されるだけでなく、還暦祝いのための贈り物としても使用されていますね。
還暦に贈られる赤いちゃんちゃんこには、生まれた年の干支に還るため「赤ちゃんに戻る」「生まれ直す」という意味が込められています。
伝統的な防寒着の暖かさの秘密とは?
これら3つの防寒着のすぐれたところは何と言っても暖かいところ。どうして日本の伝統防寒着はこんなにも保温性があるのでしょうか?
それは生地に綿が入れられているから。綿は人体から出るわずかな湿気や空気中の水分をキャッチします。その吸収された水分が体温によって暖められて、その結果衣服も身体も同時にあたたまるのです。
その暖かさは暖房器具もいらないほど。こたつ布団を身体にかけているくらい暖かいともいわれます。だからエコや節約にもつながるんですね。
家事にもぴったり!ちゃんちゃんこ
袖がないという特徴があるちゃんちゃんこ。実はこれ、家事をするときに着るのにぴったりな防寒具なんです。
例えば冬場の洗い物は寒いけれど、長い袖の防寒着だと袖のところが邪魔になってしまいますよね。
そんなときにぴったりなのがちゃんちゃんこです。袖がないため手先を動かしやすく、その上胴体の部分でしっかりと身体が暖められます。
また料理をする際の火が袖のところに引火してしまう恐れがないので、料理中に着ることもおすすめです。
寒い時期にはおっくうになりがちな家事も、一枚羽織るだけでで解決できるかもしれませんね。
最後に
日本の伝統的な防寒具の良いところは、なんといってもその暖かさ。ストーブなどの使用も減らせるので、節約にもつながる一石二鳥のすぐれものです。
最近ではかわいいデザインのものも増えています。みなさんもぜひ一着試してみてはいかがでしょうか?
トップ画像出典:www.e-miyata.com