松本家具

松本家具の歴史~和洋折衷、調和が美しい伝統家具~

松本家具の歴史を年代別にかんたんに紹介

大正時代末期(1920年代前): 松本家具は300年以上の歴史を持ち、日本一の和家具の生産高を誇る。
太平洋戦争後: 松本の家具産業が著しく衰退。柳宗悦の訪問により、民芸運動が松本で始まる。
1944年(昭和19年): 松本民芸家具の前身である中央構材工業(株)設立。旧陸軍航空本部用の木製格納庫を製造。
1948年(昭和23年): 松本民芸家具の製作開始。新作民芸運動の一環として柳宗悦の影響を受ける。
1951年(昭和26年): 北陸銀行家具一式の受注に成功し、松本民芸家具にとっての転機となる。
1956年(昭和31年): ラッシ編み椅子の一連の仕事に対し民芸大賞を受賞。
1957年(昭和32年): 松本民芸家具の販売会社として中央民芸(株)設立。高島屋で大規模な展示会を開催。
1972年(昭和47年): 松本民芸家具工芸協同組合を設立。
1976年(昭和51年): 松本家具が伝統的工芸品に指定される。
現在: 松本家具は800種以上のレギュラー製品と2000種以上の関連製品を提供し、現代デザインと品質で高い評価を受けている。

松本家具の歴史(詳細)

松本家具の歴史は、300年以上にわたる伝統を持つ日本の家具製造の重要な一部を形成しています。特に、大正末期には日本一の和家具生産高を誇っていました。しかし、太平洋戦争後、この伝統ある家具産業は衰退しました。この衰退に対して、柳宗悦などの重要人物が関わり、新作民芸運動の一環として松本の家具製造業の復興を図りました。昭和23年(1948年)、松本で伝統的な手工芸の回復を目指し、松本民芸家具の製造が始まりました。

松本民芸家具の製造は、(株)松本民芸家具の前身である中央構材工業(株)によって、昭和19年(1944年)に始まりました。当初は旧陸軍航空本部用の木製格納庫の製造を手掛け、戦後は東京を中心に復興住宅と建具の製造を行っていました。昭和26年(1951年)には北陸銀行家具一式の受注に成功し、松本民芸家具が本格的に動き出しました。その後、昭和31年(1956年)には民芸大賞を受賞し、昭和32年(1957年)には販売会社である(株)中央民芸を設立しました。昭和47年(1972年)には松本民芸家具工芸協同組合を設立し、昭和51年(1976年)には通商産業大臣から伝統的工芸品「松本家具」の指定を受けました。

松本家具は、欧米の家具デザインを踏襲しつつ、和家具の技術を持つ職人によって作られる和風洋家具です。この家具は、美しいデザイン、確かな作り、無垢の素材による味わい、そして日本人のために考えられたデザインが特徴です。家具の製作は、必要な部分は手仕事によって行われ、東西の伝統的なデザインを尊重し、現代生活に適した形でデザインされています。松本家具の製品バリエーションは、現在800種のレギュラー製品に加え、2000種に及ぶ関連製品があり、新しい感覚のものとして生活に使われています。

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