越前打刃物

越前打刃物の歴史~独特の工夫が施された金工品~

越前打刃物の歴史を年代別にかんたんに紹介

1337年(南北朝時代): 京都の刀匠千代鶴国安が府中(現越前市)に来住し、越前打刃物の製作を始める。
江戸時代: 福井藩の保護を受け、越前鎌の販路が全国に広がる。鍛冶株仲間が組織される。
2013年: 和食が世界遺産に認定され、越前打刃物の優秀さが再認識され、国内外での販路が拡大する。

越前打刃物の歴史(詳細)

越前打刃物の歴史は、1337年(南北朝時代)に京都の刀匠千代鶴国安が刀剣製作に適した地を求めて越前市(当時の府中)に移住し、その地で農民たちのために鎌を製作したことに始まります。この伝統は700年以上にわたり継続されています。国安は元祖として大切にされており、その後も鎌や菜切り包丁、鉈など生活道具として広く製造されるようになり、品質の高さで定評を得ました。江戸時代には福井藩の保護政策の下で鍛冶屋町や問屋街が整備され、鍛冶株仲間が組織されるなど地場産業としての地位を確立しました。越前漆器に携わる漆かき職人が全国に越前鎌を持ち歩き販路を広げたことも大きな役割を果たしました。2013年に和食が世界遺産に認定された際には、その包丁の優秀さも再認識され、国内外での販路が拡大しました。これにより越前打刃物は産地全体として活況を呈しています。

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