コラム

守ってください、いちまさん!

ふっくらした色白の顔、小さな口、おかっぱ頭。昔ながらの子供のおもちゃである市松人形。見たことありますよね。最近では現代風にアレンジしたものも出回っていますね。もともとどういうものかご存知ですか?

市松人形の由来

歌舞伎

市松人形とは、昔からある子供用の抱き人形であり着せ替え人形でもあるおもちゃです。地域によって呼び名が違うことがあり、生産が盛んだった京のあたりでは「いちまさん」の愛称で親しまれています。

江戸時代に人気を博した女形の歌舞伎役者、佐野川市松に似せて人形を作ったことが市松人形の起こりと言われています。人気の役者の顔を模したとあってどの人形も美しく愛らしい顔をしています。

市松人形や五月人形、雛人形などの人形を子供に贈るのは、子供に降りかかる災厄を代わりに受けてくれる身代わりの意味がありました。

本来、市松人形はお雛様を飾るときに隣に並べて飾るもののようですが、一年中ケースに入れて飾っている家庭もありますね。

雛人形は孫娘に対して母方の祖父母が贈るものですが、市松人形は父方の祖父母が贈るそうです。かわいい孫のためにはどちらの祖父母もお祝いしたいでしょうからね。

実は怖い噂も・・・。

怖い

そんな願いの込められた市松人形ですが、ちょっと検索しただけで怖い噂がたくさん出てきます。例えばいつのまにか髪の毛が伸びているとか、飾ると具合が悪くなるとか、夜中に人形の前を通ると視線を感じる、などなど怖い話を探したらきりがありまん。

市松人形に限らず、人形には怖い話がつきものです。メディアがホラー特集などをするとたちまち怖いイメージが付いてしまいます。そして、そのイメージがつくのに決定的となったのが、お菊人形の話です。


昔、菊子という幼い子供がいました。その兄は菊子のために市松人形を買い与えると、菊子はとても喜んで毎日、一日中人形と一緒にいるようになりました。しかし、菊子はその後すぐ病で亡くなってしまいます。悲しんだ兄は、菊子が生前大好きだった人形を仏壇に飾っていたところ、最初はおかっぱ頭だったはずの人形の髪が肩のあたりまで伸びている事に気が付きます。不思議に思いつつお寺にその人形を預けておいたところ、その後もさらに髪が伸び続け腰のあたりまで伸びたそうです。以降、この人形には菊子の魂が乗り移っているのだとしてお菊人形と呼ばれるようになります。


実在するお寺に今も安置されているため現実味があるのですね。ですが、上にも書いたように元は子供の無病息災を願って贈られるものです。噂に踊らされてむやみに怖がったりせず、可愛がってあげてほしいものです。

終わりに

JR錦糸町駅のホームの柱には、市松人形が描かれています。

これもまた怖すぎると話題になったのですが、これはむかし錦糸町駅のある墨田区に、市松人形の職人さんがたくさんいたことに由来するようです。

日本の人形作りの伝統はずっと続いていってほしいですね。

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