秋といえば、読書の秋、スポーツの秋、そして食欲の秋!
秋は美味しいものがたくさんで回る時期ですね。
きのこ類やお米、栗などお店でも季節の食材を使った商品が多く並びます。
アジアから広がるKAKI
最近、街中で家の軒に柿が干してあったりするのを見かけませんか?
通りで干し柿を売っている人もたまにいます。柿も秋の風物詩の一つです。
そして、アジア圏でよく好まれる果物でもあるのです。
海外でも生産しているのですが、主に中国・韓国・日本で多く流通しています。
それもそのはず、実は柿は東アジアが原産なのです。
近年ではヨーロッパを中心に人気が出てきて、「KAKI」という名前で市場に出回っていることもあるそう。
さらに、日本には国果というものがあります。法律で定められたものではありませんが、その国果が柿というわけです。
かの有名な正岡子規の俳句にも、「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」とあります。
日本人が昔から柿に親しんでいたことが分かりますね。
この俳句が読まれた10月26日は柿の日とされているとか。
柿はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、昔は秋の貴重な栄養源でした。
そして単純に甘くて美味しいという面から、今も日本人は柿が大好きですね。
甘くて渋い
お店に売っている柿ならいざ知らず、木になっている柿を食べてみたら渋かった…ということもあります。
熟しきっていない柿はどれも渋いものです。
しかし、熟した後も「渋抜き」をしないと食べられないものと、収穫してすぐに食べることのできる柿があります。
これが甘柿と渋柿の違いです。
ただし、品種によって熟してから全体が甘くなるもの、一部だけ甘くなるものなど様々あります。
また、同じ品種でも甘さに微妙な違いが出ることもあります。
全てに共通するのは、完全に熟しきるまで樹の上で放置しておけばどれも甘柿になるということです。
甘柿か渋柿かを外側から正確に見分けるのはとても困難です。
切ってみれば中に黒い点々があるかないかで判断できますが、お店でそんなことできませんよね。
ということで、買った、もしくはもらった柿が渋柿だった場合に甘くする方法をご紹介します。
まず渋みについて説明しましょう。
柿の渋みの原因はタンニンという成分です。
タンニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用もある嬉しい成分です。
しかしながら、味は苦い!これをどうにかしたいわけです。
タンニンには水溶性のものと非水溶性のものがあります。
苦い味がするのは水溶性の方。非水溶性なら味はしません。
つまり、渋柿に含まれる水溶性のタンニンを非水溶性に変えることができれば、嬉しい効果はそのままに渋みもなくすことができます。
先程書いた、柿の切った断面に見える黒い点々というのは非水溶性のタンニンです。
だから甘い柿の断面には点々があり、渋い柿の断面には何もないのです。
さて、本題に入ります。
渋い柿を甘くする「渋抜き」にはいくつかの方法があります。
家庭でできるものばかりなのでお好きな方法をお試しあれ。
- 干す
- 干し柿は甘いですよね。これも渋抜きの一つの方法です。ただし、柿そのままの食感はなくなってしまいます。
- お湯
- 40度前後のお湯につけて一日置いておきます。やり方が悪いと水っぽくなることもあるようです。
- アルコール
- 柿のへたに濃度35%以上のアルコール(お酒でも可)を含ませてビニール袋に入れ、しっかりと口を閉じます。7日ほどで甘くなります。
このやり方は最も一般的だそう。失敗も少ないみたいなのでおすすめです。 - 炭酸
- ビニール袋にドライアイスを入れ、ドライアイスに付かないように柿も入れます。しっかり口を閉じて5日ほど待つと甘くなります。
ドライアイスの量は、柿:ドライアイス=10:1です。
終わりに
縄文時代の遺跡から柿の種が見つかっているそうです。
日本人と柿の付き合いは本当に長いのです。みなさんも、秋の美味しい柿を味わって下さいね。
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