コラム

心も体も温まる…香川の郷土料理「しっぽくうどん」とは?

「香川県といえば?」

そう聞かれてほとんどの人が「うどん!」と答えることでしょう。自ら「うどん県」を名乗ってしまうほど、うどんを特産品として大々的に売り出している香川県。

「コンビニよりもうどん屋の方が多い」「蛇口からうどんのだしがでる」なんて、嘘のような本当の話が伝説のように出回るようにまでなりました。その評判を決して裏切らない美味しさには、一度食べれば誰もが魅了されてしまうことでしょう。

そんなうどんの中に、香川でも冬のある決まった時期しか食べることのできないうどんがあることはご存知でしょうか。

その名も「しっぽくうどん」。

少し変わった名前のこのうどん、一体どんなものなのか、少し気になりませんか?

しっぽくうどんとは

しっぽくうどん

出典:metabokawa.ashita-sanuki.jp

しっぽくうどんというのは、一般的に秋冬に食べられる香川の郷土料理です。
季節の野菜などを含んだ数種類の具を煮込んで、茹でたうどんの上にかけたもので、大根や里芋、人参や油揚げなどが入っていることが多いです。

野菜がたっぷり入っているため栄養分が豊富で、入れる具材によって様々な味が楽しめる素敵な一品なのです。
うどん屋さんによっても入っている具材が違うため、個性豊かなしっぽくうどんを楽しむことができるのも、大きな魅力の一つ。

なぜ「しっぽく」なの?

ハテナマーク

「しっぽく」は「卓袱」と書き、「卓袱料理」というのは江戸時代頃に長崎で食べられていた、和風の中華料理を指します。

和食のように一人一皿ずつではなく、大きなお皿からみんなに取り分けて食べる料理です。その中に具だくさんのうどんがあり、それが「しっぽくうどん」として広まったのだと言われています。

ちなみに、同じようにそばを調理した「しっぽくそば」というのも当時出回ったらしく、落語「時そば」の中にも出てくるのだとか。一回聞くと忘れられなくなる、ちょっと変わった名前ですよね。

おわりに

香川でも、季節限定品として出されていることが多い「しっぽくうどん」。
寒い時期に訪れた際には是非食べていただきたいのですが、実は以外とカンタンに作ることができるので、ご自宅で作ってみるのも良いかもしれません。

心も体もほっと温めてくれる、寒い季節にぴったりの一品なので、ぜひぜひ一度召し上がってみてください^^

アイキャッチ画像 出典 : metabokawa.ashita-sanuki.jp

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